調査結果

経営者が目標達成するために身につけるべき能力とは

問題解決力の向上、コンフリクトを扱えるようになることが目標の達成に近づく
~エグゼクティブ・コーチングの調査より~

エグゼクティブは、自身の目標を達成するためにコーチをつけます。 コーチは、エグゼクティブが目標を達成するために、その成長を支援します。 では、エグゼクティブはコーチングにより、どのような能力を高めて目標を達成するのでしょうか。

図1は、エグゼクティブが回答した「目標達成の度合い(1項目)」と「成長実感(19項目平均)」を分布したものです。

目標達成の度合いが高いエグゼクティブは、総じて成長実感も高く、強い相関が見られました。このことから、エグゼクティブが目標を達成するかどうかは、彼ら自身の成長と関係があることが分かります。

では、目標を達成したエグゼクティブは、どのような成長をしているのでしょうか。 図2は、目標達成したグループとしていないグループを比較したときに、成長実感の差が大きかった上位5項目です。

図2のとおり、5項目のうち青色の4項目は、いずれも問題解決に関することでした。コーチングを通してエグゼクティブ自身の問題解決力が高まるほど、目標を達成していることが分かります。

さらに、目標達成したグループを、5段階評価で5点と回答した、目標達成の度合いが高いグループと、4点と回答したグループを比較したときの、成長実感の差が大きかった上位5項目を調べました。

図3のとおり、5項目のうちオレンジ色の3項目は、関係構築に関することでした。コーチングを通して、エグゼクティブが異なる価値観や苦手な相手とも関係を築けるようになるほど、目標達成の度合いが高いことが分かります。

成功体験を積み重ねてきたエグゼクティブにとっては、さらに自分自身を成長させることは難しいと感じているかもしれません。

しかし、今回の分析結果から、エグゼクティブには問題解決力の向上が必要であり、さらにコンフリクト(※)を扱えるようになることがエグゼクティブ自身の目標達成へ近づくと考えられます。

※コンフリクト:意見の衝突や不一致、対立のこと
 参考 [Coach's VIEW]『ちょっとしたコンフリクト』の力(粟津恭一郎)

調査概要

調査対象:
コーチングを受けたエグゼクティブ137人
調査期間:
2013年1月~2014年10月
調査方法:
コーチング終了後、ウェブアンケートへ回答
調査内容:
Coaching Skills Evaluation System(CSES)
コーチングの効果(目標達成の度合い1項目、成長実感19項目), 5段階評価
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