競争が厳しく、外部環境の変化が激しい現在、リーダーが備えるべき能力として特に求められると言われているのが、「学習の俊敏さ(以下、「Learning agility」)」です。
これは、"経験から素早く学び、初めての環境下でその学びを応用して成功に導くことができる能力"とされており、変革期のリーダーに求められる重要な要素、といえそうです。
リーダーシップを発揮しているリーダーの中で、「Learning Agility」が高いリーダーとそうでないリーダーでは、管轄する組織にどのような違いがみられるのでしょうか。
以下は、コーチング研究所がこれまでに実施した、1,360人のリーダーに対する調査結果です。
リーダーシップ要素の全53項目について、部下から評価スコアを取得しています。
まず、全リーダーシップ要素のうち「Learning Agility」を除いた49項目のスコアが、平均値を上回っている742人を抽出しました。その中で「Learning Agility」のスコアが高いリーダーの組織(上位群)と低いリーダーの組織(下位群)の2つに分けました。それぞれの群のリーダーが管轄する"組織の状態"の違いをみたのが図1です。
組織の一体感、次世代リーダーの育成、積極的な対話や部門間連携など、競争を勝ち抜いていくために多くのリーダーが必要だと感じている要素について、「Learning Agility」が高い群の方がスコアの高いことがわかります。
変化を作り出し、競争を勝ち抜いていくためには、組織の全員が一体となり、一人ひとりがリーダーとなって、組織内外と連携していくことは必須です。
あなたも、強い組織を作るために「Learning Agility」を高める行動を起こしてみてはいかがでしょう。
調査概要
調査対象: 組織に所属するリーダー1,360人 、リーダーの部下11,855人
調査期間: 2012年9月~2016年4月
調査方法: ウェブアンケートへ回答
調査内容: Leadership Assessment